2020年1月22日水曜日

刊行されてよかった! 「 残心抄」 三浦 柳 祖父 三浦義一とその歌

戦前戦後の日本人の苦しみ抜いた生ざまに終始涙し読み終えた。三浦義一は歌は生命である。生命の息吹 それが調である。‥事さらながらに歌うことだけでない。その物、その事の内なる生命と一体になって燃焼する それが歌である‥ 。歌により出会った影山正治への信頼は最期にまで及ぶ。歌のもつ意味はわたしの中に生成を与えてくれた。"義一、歌の指導"で作者への指導は肝をつかまれた。その中の一節に、英米歌壇を撃滅すべくはの下で、英米精神に必勝するためにはわが内なる英米精神を先づ撃滅せずんば、外なる英米撃滅戦は内外呼応に妨げてられて断じて完遂しがたい‥。これは日本人の魂を失い唯物精神に下った我々は自分を問わなけれはなるまい。解題にあった愛は苦しみの中からしか生まれないのだ。最後の最後まで涙した残心抄。三浦義一をもっと知りたい。

歌の概念を丸裸にされてしまった。戦前戦後を行きた日本人の生き様は衝撃的、薬になります!

残心抄 三浦 柳 PHP研究所 ¥2,750

待望の「現代の考察」ただ独りで生きる

「現代の考察」は私にとって勇気だ。各章は現代人の失った精神は憧れの草舟感化力でグングンと身近に迫り認識する事が出来る。4章芸術の意味"でのミルトンの混沌力、本は石碑である、宇宙の地上化は特に印象深く、大著のページ数を忘れるほど好奇心で読み進む。また質疑応答は自分を考察する良い時間となり、他人は関係ない、ただ独りでやるという言葉が意識を覆う。巻末の索引は大にありがたい。一方で自分のやり切って来ていない不完全燃焼の匂いにヒリヒリしているが、民主主義とは何かの持論を持ち、他人は関係ない、ただ独りでやる!
A Study of Actuality装丁、最高にCOOL!

今の日本の現状が手に取るように見えますよ。

現代の考察 執行草舟 PHP研究所¥3,850