皇居外苑 楠木正成像 2015 10.9
日本人であるならば日本人の遺伝子を
そろそろ呼び起こそうではありませんか!
そのきっかけに最高の一冊、「根源へ」
日常を重ねて根源へから執行草舟の
瑞々しい言葉でお届けします。
まなびや根源へ① 桜井の別れ
別れは、別れに出会わなければならない (根源へP455 )
歴史に残る最も崇高な別れの物語です。
負けるとわかっている湊川の戦いに、
楠木正成はその忠義のゆえに出陣しました。
その直前、我が子正行と桜井の駅に決別する。
「ここで、天皇から下賜された菊水の剣と
呼ばれていた月山の刀を正行に渡しながら、
楠木一族の最後の一人まで、忠義のために
死するように教えさとす歴史の真実です。
これも明治に落合直文の詩による
「大楠公」という悲しい名曲として
歌い継がれていました。まさに、日本人の
永遠の魂そのものと言えましょう。
そして、この歴史的な別れが生んだ
偉大な言葉が、あの湊川における、
正成の最後の言葉なのです。
「七生まで、ただ同じ人間に生まれて、
朝敵を滅さばやとこそ存じ候へ」
つまり、「七生報国」。
関心のある人はぜひとも「太平記」を
読んでもらいたいです。この逸話は
頭で理解しようと思ってはだめです。
その清らかさと崇高さを感じなければ
なりません。桜井の別れは、「恋闕の
形而上学」の一つだと私は考えています。